安全な食器の選び方食器に潜む危険性2008年に規格が改正され、陶磁器やガラス製品における鉛やカドミウムの溶出量が厳しく制限されたのをご存知ですか。 食品衛生法に基づく食品・食品添加物等の規格基準の一部が改正され、食品用途の陶磁器における鉛やカドミウムの溶出量の規格が以前より厳しくなりました。 なぜ陶磁器に鉛やカドミウム、と思われるかもしれませんが、鉛やカドミウムは陶磁器の発色や、つやをよくするために使用されます。 鉛やカドミウムには毒性があるので、陶磁器においても、食品用途に用いるものは食品衛生法でそれらの溶出量が厳しく制限されているのです。
鉛・カドミウム規格策定の背景鉛は環境中に広く分布し、また日常生活においても食品、大気、土壌、埃などから、人は自然に接種しています。 WHO(世界保健機関)は1976年にセラミック製陶磁器からの鉛及びカドミウムの溶出を危惧し、ISOに規格の策定を要請しました。 その後ISO専門委員会により国際規格が策定され、日本では1986年(WHOから勧告が出された10年後)にようやくそれに基づいた国内の規格が設定されます。
その同じ年、1986年にWHOはもう新たな鉛の暴露量低減の勧告を出し、ISOでも再度検討が行われました。
厚生労働省資料 器具・容器包装及び玩具の規格規準改正の背景 -鉛及びカドミウム- より 同じ頃、アメリカでは、中国製のおもちゃにアメリカの安全基準を越える鉛を含む塗料が使用されていて、自主回収になる騒ぎがあったり、日本でも2007年に、 中国製の土鍋から基準値を大幅に越える鉛が溶出する事態がおき、輸入業者が自主回収することになったといったようなことが立て続けに起こります。
新たな国際規格と日本国内規格の乖離もあり、そういった事件もあったことで、日本では平成16~17年度厚生労働省研究において業界の方とともに、新ISO規格に基づく食品衛生法の改正を検討しました。
その後実際に国内の規制が強化されたのがWHOの勧告が出てから22年後の平成20年(2008年)のことです。 平成21年(2009年)7月31日までと、同年8月1日以降では陶器における鉛・カドミウム溶出の基準が大幅に違います。皆さんは、2009年以前に製造・輸入された食器をお使いではありませんか? (注1)2009年以前に製造された鉛・カドミウムを使用している陶器には現在の基準だと販売が出来ないほど有害なものがあります。 人体における許容量を越えるということです。今使っている食器に古いものがあれば、確かめることができれば各メーカーさんや販売店に問い合わせ、 その製品における鉛・カドミウムの溶出量、またはそれらの使用・不使用を確認しましょう。(注2) 安全性を確認できないときには、観賞用として棚に飾るか花瓶として使えば問題はありません。(注3)身体のことを考えるならば、食品用途には使わないようにしましょう。 特に小さなお子さんが使っている食器には要注意です。 ポイント1 2009年以前に製造・販売された食器を使うときにはその安全性をよく確かめる。
順次追加更新していきます。最新更新日 2012-11-5今後の更新予定 ※陶磁器中の鉛・カドミウムに関しては今後の更新で更にデータ等見ていきますので、過剰に心配する必要はございません。通常販売されているものを使用されている限り、一般的に緊急性はございません。
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